DAIHATSU
HIJET VAN
型式:S320V E/G型式:EF-DET
初年度登録:平成19年5月 走行距離:125,000km
作業日:平成23年5月
新車から3千km毎にオイル取替。オイルは「サーキュラRS・5W40」。
しかし9万km程走行したらエンジンから打音が出るようになった。
打音はだんだんと大きくなってきたのでコンロッドメタルを点検することに。
摩耗は無く新品の様な状態。それにクランケース内にスラッジがまったくない。12万km以上走行したエンジンとは思えないほどキレイ。エンジンオイルをきちんと3千km毎に取り替えていると、こんなにもキレイな状態になるとは・・。
こんな状態でメタルが減っているとは思えないのでシリンダーヘッド側を点検。
ヘッドも同様にスラッジがなくキレイ。こんな状態で金属摩耗して打音が出るとは考えにくい。どこから打音が出てるんでしょう?バルブクリアランス?
バルブクリアランスを測定してみると最大で0.95mmもあった。
(基準値_EX:0.25±0.05mm)
カムを取り外しバルブリフターを点検してみるとリフター陥没していた。#3_EX(R側)が特に摩耗していたが他のリフターもほぼ全滅・・・。
原因はわかったのでリフターを取り替え。しかし、これだけ内部がきれいなのに燃焼室やピストン上部のカーボンが多いのが気になる。
バブルやポートにはカーボンが大量に付着してます。バルブをバラす前にバルブシートの機密チェック。一瞬ですべてのポートに流れ出た。圧縮圧力が漏れています。
ピストンをチェックしてみるとオイルリングが固着してました。ただTOP、2ndリングは摩耗していない(全当たりしていない)。
これは打音の原因とは別で多分燃料に問題があるのでは?ユーザーに確認するとキグナス・レギュラーを使用。多分これが原因でしょう。
せっかくエンジンオイルはいいのを入れているのに残念です・・・。
結果エンジンO/H。ただ新品のリフターを注文したが品番に変更がありませんでした。せめて対策されていれば安心できたが、また10万kmを走行したらリフターが摩耗してしまうんではないでようか?
2000年以降のクルマは「10年・10万km走行したら新車に乗り換えて下さい」みたいなつくりのクルマになったように感じます。
最近は中古の軽自動車はおススメしません。